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1. 神宮ショック

18-IMG_9990.jpg  

伊勢神宮は天照(アマテラス)大神をおまつりしているところ。伊勢に生まれて育ちながら、伊勢神宮について知っていたのはそれくらいだったが、それ以上の関心もなかった。みながしっかり手をつないで仲良く、時にはヒソヒソ耳打ちをしながら暮らす小さな村社会がたまらなく嫌だった。東京と大阪の学校に進んだ兄達が休みで帰ってくると自由な雰囲気がむんむんして、ワタシも早く中学校を終えて都会の学校へ進みたい、そのことばかり考えていた。やがてその日が近づくと、母には猛反対されたが兄達の応援を得て、女子校ならという条件つきで田舎を抜け出すことができた

しかし、「清き正しい女子の育成」を謳った都会の女子高に期待したような自由はなかった。仕方がない、また卒業を待つか。大学進学予定を短大へ変えて、卒業後は東京の会社勤めを目指した。東京の叔父の口添えで日本に進出して五年ほどのアメリカ企業に就職することができた。田舎で卒業を待つ母のことを思うと胸が痛んだが、もう何の言葉もなかった。それが一層こたえたがそれも一瞬のこと。いよいよ東京での社会生活がはじまった。

会社は活気があり雰囲気も自由で楽しく働けたが5年もすれば単調な事務の繰り返しに飽いてくる。新聞広告で営業職を探して転職をする。海外企業のPR活動が主業務で英語が公用語化していたのに愕然驚愕、入社早々うろたえてばかり。つまづいたり転んだりしながらも、将来、この道で独立するつもりになっていく。そのためには本場のアメリカで英語とPRを学びたいと思うようになった。アメリカへ行くなら摩天楼の立ち並ぶあの、ニューヨークしか頭になかった。その頃には母は逝っていなく、もう胸が痛むこともなかった。

ニューヨークの町はキラキラ輝いていた。いろいろのひとびとが元気に行き交い、いろいろの言葉や文化や習慣が入り乱れて、自由があちこちで弾けていた。町を歩いているだけで元気が湧いた。ここぞわが終の棲家、もう動くまい。二年半の学生生活を経て、現地の日系会社に就職した。それから十余年。小さな会社を立ち上げていたが日本のバブルが弾けた後は売り上げも減り、次の景気好転に遅れをとらないように日本での営業活動に力を入れたが景気は一向に好転せず、ニューヨークと東京を行き交う日々が続いた。ストレスもたまってきていた。ニューヨークへ帰る前に田舎でちょっとのんびりしてくるか。

久しぶりに故郷伊勢へ帰ってみれば町はすっかりさびれていた。 寂しくもあるが、むしろそれみたことか、生まれ育ったところでみんなが仲良く、チマチマ暮らしているからこうなるんだというおごった気持ちのほうが強かった。伊勢神宮も寂れているに違いない、ちょっと見てくるか。

18-IMG_9594.jpg

かっては伊勢参りで賑わった通りも昼間だというのに猫一匹通らない。坂道を下って通りを左に曲がって、交差点を右方向へ渡ると、ずっと向こうに大鳥居が見えてきた。すると、徐々にまわりの風景が変ってきたではないか。神宮への入口広場に着く頃には風景が一変。どこからこのひとたちは湧いてきたのか。賑わいながら記念写真を撮っている団体客の横を小旗を先頭にした集団が宇治橋を渡っていく。幼い子供を連れた若いカップルやひとりひっそりの参拝者も多い。あっちをみてもこっちを見ても伊勢神宮は健在だった。いや、かってよりもずっと元気だ。  

伊勢神宮は1300年前と同じところで、同じまつり事を日々繰り返しながら今もこんなに賑わっている。わが地を求めて転々とし、挑戦こそ生きる証しとあれをやったりこれをやったりした揚句、回りまわってもとの位置。疲れ果てているワタシの人生は何だったのか。頭を一撃されたようなショックを受けて立ち尽くしてしまった。

もう帰ろーと思いながら、足は参道を抜けてご本殿への石段をよろよろ上っていた。拝所で手を合わせて頭を垂れていると、母の声が聞こえてきた。「あっちをふらふらこっちをふらふら。あげくはアメリカまで行ってしもうたがやっと神さんのありがたさがわかったか。親の言うことはよう聞くもんや」。涙があふれてとまらなかった。

それからの毎日。せっせと伊勢神宮へ通った。そこにいるだけで心が落ち着き、世の中悪いことなど起こらないという気持ちになった。それはなぜなのか、初めて伊勢神宮のことを知りたくなった。

 

17-CIMG0580.jpg  

伊勢神宮はおもしろい!

 





 

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mimosusor

Author:mimosusor
伊勢に生まれながら小さいときから都会大好き。中学校を終えると、ひとりで大阪の学校へ進み、その後は東京で就職。しかし、日本最大の都会にも物足らず、世界の大都会ニューヨークへ。あぁ、ここぞ探していたわが棲み処、もう動くまいと感涙にむせびながら腰を下ろしてから十余年。

仕事で一時帰国していたとき帰郷したのが事の始まりというか終わりというか、「ニューヨークへ帰るの、やめた。伊勢に住む!」となりにけり。

そのわけ?なんたって伊勢神宮ですよ。何十年ぶりかで訪れた伊勢神宮をひとめ見るや打ちのめされてしまったのです。なにが、なにに、なにしたのか。その顛末はブログをどうぞ。

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