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16, 神さんがいっぱい

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気が向いて月読宮(つきよみのみや)へ出かけた。夜の国を治める月読命(つきよみのみこと)をまつる内宮の別宮(べつくう)であるわかりやすい場所にあるというのに近道をしようとしたのが大間違い。道に迷って急な坂を上ったり下ったり。鳥居に着いたときにはもうくたくた。それなのに、深い森を抜ける参道は細くて長い。「来なきゃ、よかった」と恨みながらのろのろ歩いていると、突然、視界が開けて目の前にどん!と4つの社が現れて息をのむ。しばらく見とれてしまった。ふと後ろを振り返ると若い女性がガイドブックを握りしめたまま石に座り込んで、こちらもうっとり社殿を見上げていた。日傘をさした女性がやってきて慣れた様子でお参りをはじめた。そろそろ私も、と社に進みかけたところに男性ひとりに女性ふたりの参拝者がやってきた。  

12-R0023759.jpg「どうぞ、どうぞ」、「えっ、僕でいいんですか」、「もちろん」と言葉を交わしながら月読命の社に男性を真ん中にして立った三人。二拝するや背筋をぴんと伸ばして、朗々と祝詞を上げはじめた。20代後半から30代とおぼしき若い三人が淀みなく奏上する祝詞が森にこだまして心に沁みる。お参りをしていた日傘のおねえさんも足を止めて聞き惚れている。

長い祝詞が終わって三人が下がってこられたので、何の祝詞か尋ねると「大祓祝詞です」と教えてくれた。昨年の大晦日に伊勢神宮内宮の神職一同が一斉に地に伏して微動だにしなかっ た、あの年越大祓の長い祝詞だ。

「たか~ま~のはらに かむづまります」(高天原に神留まり坐す)で始まり、「天の神様、国の神様その他すべての神様、どうぞ罪・穢れの祓い清めにお力をお与えください」とお願いして終わる(そうだ)が、日本の神さんは天照大神は別格として「八百万」(やおよろず)とひとくくりにしなければならないほどいっぱいいるから、祝詞を上げるときも漏れのないよう「その他すべての神様」と気遣いをしている
。神さんは礼儀正しく敬えば恩恵を与え加護してくれるが、礼儀を欠くと恐ろしや災害を起こし、祟りをもたらすという、優しくも怖い存在だからだ。

12-R0023726.jpgいくつもお宮があるのはなにも月読さん(地元ではそう呼ぶ)に限ったことではない。正宮の内宮さんのなかには2つの、外宮さんにも3つの別宮があるが、月読みさんのようにダーッと一列に並んでいないので、「神さんがいっぱい!」という印象が薄れるだけのこと。
  
それよりも、なぜ父母神のイザナギの命とイザナミの命のお宮が月読宮にあるのだろうか。

イザナギの命が川で禊をしていたときに左目から天照大神が生まれ、右目からは弟神の月読命(つきよみのみこと)が生まれた。姉神はひときわ光うるわしき女神だったので、父神はわが首の玉飾りをはずして授けると太陽の輝く天上を治めるように任じ、弟神も姉神に次ぐ光をたたえていたので月にたとえて夜の国治めを委ねたという(「日本書紀」)。このとき、鼻からもうひとり末弟のスサノオの命が生まれたので、海の国治めを任せたがこの荒くれ神は出奔してしまい親神の願いを叶えてはくれなかったからさておき、父母神はなぜ天を治める出来の良い娘神の正宮に同居せず、闇の世界を治めるおとなしい月読命の宮に軒を並べているのだろう。正宮のほうが広くて立派ではあるが儀式ばかりで窮屈だからか。あるいは太陽のまぶしい光よりは穏やかな月明かりをお好みか。それともこっちが長男だからか――。

4つの社を眺めながらそんな下世話なことを考えてしまった。これはいかぬ。「プライバシーの侵害だ!」とイザナギの命の怒りをかって、祟りがあっては大変だ。罪祓いをお願いしようにも大祓祝詞は上げられでないしせめてお賽銭をはりこんで、丁寧に拝み奉り、拍手を打つ。月読命の荒御魂宮とイザナギの宮では特に念入りに、お参りをしておかねば。 

外宮さんの近くにはもうひとつ「月よみさん」がある。こちらは外宮の別宮で月夜見宮と書く。名前にたがわず社も美しい。市街地にあるのでよく行ったが、こちらに父母神の社はない。

                                                         *

月読宮の境内にある樹齢800年にもなる楠木。「みなさん、長寿を願って触っていきますのでどうぞ」と宮司さんに勧められたが、800年も生きるのは面倒なのでちょっと触るだけにしておいた。

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Author:mimosusor
伊勢に生まれながら小さいときから都会大好き。中学校を終えると、ひとりで大阪の学校へ進み、その後は東京で就職。しかし、日本最大の都会にも物足らず、世界の大都会ニューヨークへ。あぁ、ここぞ探していたわが棲み処、もう動くまいと感涙にむせびながら腰を下ろしてから十余年。

仕事で一時帰国していたとき帰郷したのが事の始まりというか終わりというか、「ニューヨークへ帰るの、やめた。伊勢に住む!」となりにけり。

そのわけ?なんたって伊勢神宮ですよ。何十年ぶりかで訪れた伊勢神宮をひとめ見るや打ちのめされてしまったのです。なにが、なにに、なにしたのか。その顛末はブログをどうぞ。

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