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21. 宇治橋渡り始め

18-IMG_5726.jpg  

宇治橋が20年ぶりに新しくなった。陽光を浴びて光り輝く橋からは檜のよい匂いが漂ってくる。欄干はつるつる、すべすべ。赤ん坊の肌か、はたまたしっとりと色っぽいオネーサンの柔肌のよう(多分)。あまりの心地よさに大人も子供も欄干に手を置いたまま新しい橋を渡っていく。

渡り初めは11月3日に行われた。当日は神主さんや全国から招かれた三世代家族らによる渡始式をはじめ、数々の奉祝行事がぎっしりだというのに、季節はずれの突然の冷え込み。おまけに雨まで降り出した。2月に始まった古い橋の解体から新しい橋の枠組み、夏の敷板かけ、初秋の仕上げまで足繁く通っておきながら、なにを今さら急くことがあろうか。そう斜に構えてはみたもののやっぱり気になって
出かける準備をする。

渡始式は終わってしまったがワタシの最初の一歩だ。
知ったつもりの新橋にわが足で立ってみるとその美しさというか橋の力に圧倒された。これからの20年間、1億人のひとが渡る橋だ。信仰心なぞつゆぞ持ち合わせてもいないというに、ひとたび伊勢神宮に身をおくと、えもいえぬ感動に心が揺り動かされて涙がこぼれそうになるのはどうしてだろうか。

白く輝く宇治橋の両端には古く黒ずんだ鳥居がすっくと建つ。白と黒のコントラストの妙に首を傾げる方もいよう。このご時世だが決して架け替え予算が足りなくなったからではない。伊勢神宮では1300年前から20年に一度、社殿から神宝まですべてを新しいものに替えて神さんにお遷りいただく遷宮が行われているが、第59回の遷宮が1949年、そう終戦間もない昭和24年にあたった。戦後、伊勢神宮は国のお宮から独立した宗教法人へと身分が変わり、国費で行われてきた遷宮への援助も打ち切られ、国民は焼け野原で食べていくのがやっとという状況にあって遷宮は無期延期となった。しかし、せめて橋だけでもということで宇治橋が架け替えられた。幸いにも4年後に遷宮は実施されたが、それ以後は宇治橋の架け替えが遷宮に先行して行われるようになったのである。

遷宮の先がけとなる宇治橋架け替えが終わって、日ごろは静かな伊勢神宮も祝賀に華やぎ、神苑に雅楽の音が響きわたり、山桜の花を頭に飾り色彩豊かな十二単をまとった舞姫さんたちが裾をひるがえして祝いの舞を舞う。

18-IMG_5439.jpg    

境内は背広姿の参拝者団体で埋め尽くされていた。ご本殿の拝所では瑞垣をひとつ入っての特別参拝の順を待つひとたちが列をなす。ちょうど屈強なる体躯の外国人5人と年配の日本人2人のご一行がお祓いをうけていた。途中でみかけた外人たちだ。後姿がどこかプーチン元大統領に似て堂々としていて鳥居が小さく見えたので印象に残っている。御垣内でも敷き詰められたお白石の上をしっかりと歩き、二礼二拍一礼の作法も型にはまっている。

その後、荒祭宮へまわると、そこでも御姿堂々のご一行様が参拝の真っ最中。同行の年配の日本人男性が朗々と祝詞を上げ、みな直立不動。その気迫におされてか、一般の参拝者は石段で終わるのを待っている。上げているのはどうやら祝詞の中でも一番長い大祓祝詞のようだ。ならば、なかなか終わらない。お参りをすませようと一歩前に踏み出したものの、それ以上は足が動かなかった。 やっと終わった。同行の白い顎ひげを生やした日本人男性にどういう方たちか尋ねると、にっこり笑ってポケットから大判の写真を取り出した。剣道の試合風景だった。なんと顎ひげ男性はロシアで剣道を教えており、一行はその弟子たちだという。どうりで体格もよく、所作も美しいはずだ。

赤い袈裟をかけたお坊さんを先頭に剃り跡も青々とした坊主頭の団体もいた。よく見るとまだ十代のようにも見える若い尼さんたちだ。その長い列に今でも、こんなに若くして尼さんになる女性がいるのかと驚く。菅笠に杖、白装束の一行もいた。近くの皇學館大學が主催する「平成のおかげ参り」のみなさんで、伊賀上野から伊勢旧街道を3泊4日で歩いてきたのだという。 おかげ参りのブームが起こってから300年になるのを記念して、7年前から旧街道を歩き継いでいるのだという。前日から雨が降って冷え込んでいたので峠越えはさぞやつらかったでのでは?「それよりも峠道に”熊にご注意!”の看板がいくつも立っているのがこわかった」そうだ。

いろいろの宇治橋渡り始めを拝見できたが、なんといっても極めつけは
この団体さんたちですよ。そう、たくさんの赤トンボがつるつる、ぴかぴかの欄干で新し橋の完成を祝っていたのです。  

           
                    つるつるで……あぁ神様、お助けを!

18-IMG_5732(cut).jpg 

                おっとっと…渡り初めに転げ落ちては末代までの恥 

  18-IMG_5786.jpg

                     ふ~っ、やっと上った

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                       もう動くまい

18-IMG_5752.jpg 

                      影を慕いて…

18-IMG_5785.jpg 

トンボのご一行様が欄干で渡り初めをしているというのに私の望遠レンズでは撮れない。引くと橋を渡るひとたちにさえぎられ、押すとボケる。トンボたちよ、20年後にまた会おう!  

 


     
  

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mimosusor

Author:mimosusor
伊勢に生まれながら小さいときから都会大好き。中学校を終えると、ひとりで大阪の学校へ進み、その後は東京で就職。しかし、日本最大の都会にも物足らず、世界の大都会ニューヨークへ。あぁ、ここぞ探していたわが棲み処、もう動くまいと感涙にむせびながら腰を下ろしてから十余年。

仕事で一時帰国していたとき帰郷したのが事の始まりというか終わりというか、「ニューヨークへ帰るの、やめた。伊勢に住む!」となりにけり。

そのわけ?なんたって伊勢神宮ですよ。何十年ぶりかで訪れた伊勢神宮をひとめ見るや打ちのめされてしまったのです。なにが、なにに、なにしたのか。その顛末はブログをどうぞ。

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