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23. 伊勢神宮、参拝

  
18-IMG_9929.jpg

新年が近づくと伊勢市内には通行禁止や迂回路のお知らせがあふれ、道路は赤いパイロンでいっぱいになる。神宮周辺に住むひとたちは正月はまるで陸の孤島のようだと嘆く。三ケ日をすぎた1月4日がこれまた大変。空にはヘリコプターが舞い、地上はパトカーが走り回る。総理大臣や閣僚ご一行の参拝である。警備のパトカーが市内の表通りから裏道まで、裏の田圃や柿畑の間の細道も重装備に身を固めた精悍そうなオニイサンたちがバイクで駆け回る。 

なぜ首相や閣僚は忙しいなかを伊勢までやってきて参拝をするのか。伊勢神宮の起源が、この国を創ったとされる始祖をおまつりして、国の繁栄や国民の安寧を願い奉るためにつくられた神の宮であるからだ。個人が願い事をする神社として作られていない証拠に、伊勢神宮には今も拝殿がない。

そんなはずないわ、石段を上ってお参りしたわとおっしゃる方も多いだろう。 しかし、そこに社殿はありましたか?賽銭箱はありましたか?下の写真をよっくご覧ください。


18-R0010913.jpg 

この写真は外宮だが、内宮も同じこと。拝殿らしきところに垂れ下げられている薄布が風に舞い上がり、その先の神域が見える。しかし、わざわざ覗き見しなくともその景色は両脇から丸見え。それもそのはず。ここは拝殿ではなく、外玉垣南御門というただのご門なのだ。近世になって一般のひとびとが参拝できるようにと用意された拝所にすぎない。賽銭箱もないので、敷布のような白い布を地面に敷いてあり、ひとびとはそこへ賽銭を入れて参拝する。午後三時ごろになると水色の袴姿の職員二人が布の両端をもってくるくると丸めて賽銭を運び出し、下にまた新しい布を敷いてゆく。

江戸時代におかげ参りがブームとなって伊勢へ伊勢へとひとびとがやってきた頃の絵を見ると、今と違って幾重もの御垣はなく、ひとびとはご本殿の傍に、供え物を積み上げて地にひれ伏すようにお参りしている。

このひとたちは、旅が困難な時代に国の繁栄や国民の安泰を伏してお願いするために命がけで伊勢神宮へやってきたのだろうか。当時の日本の人口の6人にひとりものひとが国のため、民のために伊勢へ押しかけたとは信じ難い。
納得のいかぬワタシに皇學館大学資料編纂所の岡田登教授がこう教えてくれた。「そもそも拝所はお願いをするところではありません。お金がほしい、病気を治したい…そんな悩みは神さんはみんなご存知なんです。参拝は神さんのご加護に感謝するためなのです」。

なるほど、神社に参るというのはそういうことか。目から鱗がポロリと落ちた。しかし、
地元伊勢のおばさんは違った。「わたしらは、個人のお願い事をするときはご本殿ではなく、荒祭宮でするようにと教えられてきました」。なるほど、それもうなずける。そもそもお願い事をするときというのは悩みを抱えているか、なにかを成就したいときなのだから和魂(にぎみたま)がまつられたご本殿ではなく、強いお心、挑戦する荒魂(あらみたま)がまつられた荒祭宮へ参るというのは当然だ。

最後に伊勢のじいちゃんが締めてくれた。「あんたな、お願いすることがあったらなんでも神さんに頼めばいい。わしらはたまたま、先生のお話をきいたから、神宮さんで個人のお願いごとをしたらあかんいうことを教えてもらえた。しかし、そんなこと、知らんひとがほとんどや。伊勢の神さんは他の宗教でもほかの国のひとでもみんな迎えてくれる心の広~い神さんや。なんでもお願いしたいことがあったら遠慮せんと神さんに頼めばいいんや」

どうも、お騒がせしました。

                           * * *


18-IMG_0711.jpg 

ご本殿への石段は1月9日になってもこのとおり。上にいたるには1時間はかかりそうなので、「スミマセン、また参ります」とご挨拶をして帰ってきた。


18-IMG_0765.jpg

                    内宮に咲く山茶花です。本年もどうぞよろしく

 

 

 

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mimosusor

Author:mimosusor
伊勢に生まれながら小さいときから都会大好き。中学校を終えると、ひとりで大阪の学校へ進み、その後は東京で就職。しかし、日本最大の都会にも物足らず、世界の大都会ニューヨークへ。あぁ、ここぞ探していたわが棲み処、もう動くまいと感涙にむせびながら腰を下ろしてから十余年。

仕事で一時帰国していたとき帰郷したのが事の始まりというか終わりというか、「ニューヨークへ帰るの、やめた。伊勢に住む!」となりにけり。

そのわけ?なんたって伊勢神宮ですよ。何十年ぶりかで訪れた伊勢神宮をひとめ見るや打ちのめされてしまったのです。なにが、なにに、なにしたのか。その顛末はブログをどうぞ。

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